8月21日(金)に行われる福島原発損害賠償請求千葉訴訟第一陣控訴審第8回口頭弁論のお知らせです。
※福島原発損害賠償請求千葉訴訟…なのはな生協ではこの裁判に注目し、福島原発事故を風化させないため、福島の現状を知り支援するために傍聴を続けています。

○今回の裁判のみどころ
福島原発千葉訴訟第一陣控訴審の審理が,本日,終了します(結審といいます)。
東京高裁による判決は,来年以降と予想されます。
今回の裁判では,1時間30分程度かけて、一審原告の方々2世帯と弁護団の意見陳述を行う予定です。
国も法廷で意見を述べる予定ですが,東京電力は法廷で意見を述べない予定です。

○当日のスケジュール(予定)
13:10頃 抽選券交付開始@東京高裁1階正門付近「2番交付所」
13:30頃 抽選券交付締切,傍聴券交付@東京高裁1階正門付近「2番交付所」
14:00  控訴審第8回口頭弁論開始@東京高裁101号法廷
※新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から,報告集会は、予定しておりません。

○お問い合わせ:
原発被害救済千葉県弁護団
TEL:043-222-1831
FAX:043-222-1832
〒260-0013 千葉市中央区中央3-4-8 コーノスビル5階 藤井・滝沢綜合法律事務所内
http://gbengo-chiba.com 原発被害救済千葉県弁護団

○福島原発千葉訴訟第一陣(控訴審) これまでの裁判の経緯
福島原発千葉訴訟第一陣(控訴審)は,福島第一原発事故によって千葉県に避難された17世帯43名の方々が、国と東京電力に対して損害賠償責任を求めている裁判です。

平成29年9月22日,千葉地方裁判所民事第3部は、国の責任を否定する判決を言い渡しました。
その理由ですが、
①国は福島第 一原発の敷地高さを超える津波を予見することはできた,
②しかし、津波が襲来するとの知見の精度・確度は必ずしも高いものではなく、国にも規制権限を行使する裁量があり,直ちに規制権限を行使すべきとまでは言えない,
③(補足的に)仮に結果回避措置が実施されたとしても,事故を回避することが可能であったとは認めるに足りない,
というものでした。

しかし,群馬,福島,京都,東京,横浜,松山,札幌の各地裁判決では,いずれも国の責任が認められており,国の責任を認める流れが大勢を占めております。

一方,千葉地裁は,東京電力に対して,中間指針等の賠償基準を上回る賠償を認め,そして、弁護団が求めていたふるさと喪失慰謝料も(名称はともかくとして)認めた上で,これらの賠償等を命じました。

しかし、認定した損害額は,原発被害者の被害実態に即した十分なものとは言い難いものです。

現在,福島原発千葉訴訟第一陣の審理は、千葉地裁から,東京高等裁判所第22民事部へ移りました。
控訴審第2回裁判では,裁判長が交代しました。
東京高裁第22民事部は,今和元年6月24日に現地進行協議を実施し,控訴審第4回裁判において,一審原告8名の尋問を実施しました。
控訴審では,原発被害者の方々が受けた現実の被害の大きさについて,東京高等裁判所の裁判官にも十分理解していただけるよう、さらなる主張,立証を行い、慰謝料の増額とともに、必ず国の責任を認めさせ、被害の完全回復に向け
て実態に即した全面的な賠償を実現させたいと考えます。