原発損害賠償請求千葉訴訟…なのはな生協ではこの裁判に注目し、福島原発事故を風化させないため、福島の現状を知り支援するために傍聴を続けて参りました。2017年9月22日千葉地裁の判決を不服とし、東京高裁へ控訴し、11月16日(金)第2回目の口頭弁論期日のお知らせです。
○今回の裁判のみどころ
裁判長が交代します。
そのため、新しい裁判長に,今回の裁判の概要を把握してもらう必要があります。
そこで,1審原告本人が,法廷で意見を述べます。
また,弁護団は,今回の裁判のポイントして,
①国がきちんと規制権限を行使すれば本件原発事故を回避することができ,国には本件原発事故に基づく賠償責任を負っており,国の責任を否定した千葉地裁判決は誤りであること,
②本件原発事故による原告の方々の損害は,千葉地裁判決が認定した金額にとどまらないことについて,法廷で説明いたします。
○当日のスケジュール(予定)
13:10頃 抽選券交付開始@東京高裁1階正門付近「2番交付所」
13:30頃 抽選券交付締切,傍聴券交付@東京高裁1階正門付近「2番交付所」
14:00 控訴審第2回口頭弁論開始 @東京高裁101 号法廷
16:00 頃 報告集会@弁護士会館2階 講堂クレオ
○お問い合わせ:原発被害救済千葉県弁護団
〒260-0013 千葉市中央区中央3-4-8コーノスビル5階 藤井・滝沢綜合法律事務所内
TEL:043-222-1831 FAX:043-222-1832
○集団訴訟第一陣 これまでの裁判の経緯
福島原発千葉訴訟第一陣(控訴審)は,福島第一原発事故によって千葉県に避難された17世帯43名の方々が、国と東京電力に対して損害賠償責任を求めている裁判です。
平成29年9月22日、千葉地方裁判所民事第3部は、国の責任を否定する判決を言い渡しました。
その理由ですが,
①国は福島第一 原発の敷地高さを超える津波を予見することはできた
②しかし、津波が襲来するとの知見の精度・確度は必ずしも高いものではなく、 国にも規制権限を行使する裁量があり,直ちに規制権限を行使すべきとまでは言えない,
③(補足的に)仮に結果回避措置が実施され たとしても,事故を回避することが可能であったとは認めるに足りない,というものでした。
しかし,群馬,福島,京都, 東京の各地裁判決では,いずれも国の責任が認められており,もはや国の責任を認める流れは動かし難いものとなっています。
一方,千葉地裁は,東京電力に対して, 中間指針等の賠償基準を上回る賠償を認め、そして,弁護団が求めていたふるさと喪失慰謝料も(名称はともかくとして)認めた上で,これらの賠償等を命じました。
しかし,認定した損害額は, 原発被害者の被害実態に即した十分なものとは言い難いものです。
現在、福島原発千葉訴訟第一陣の審理は,千葉地裁から,東京高等裁判所第22民事部へ移りました。
控訴審では,原発被害者の方々が受けた現実の被害の大きさについて,東京高等裁判所の裁判官にも十分理解していただけるよう,さらなる主張立証を行い, 慰謝料の増額とともに、必ず国の責任を認めさせ, 被害の完全回復に向けて実態に即した全面的な賠償を実現させたいと考えます。
○今後の裁判の日程
控訴審第3回口頭弁論期日
2019年2月15日(金)14時
控訴審第4回口頭弁論期日
2019年5月10日(金)14時
控訴審第5回口頭弁論期日
2019年7月19日(金)14時
○裁判所・報告集会の場所