7月19日(金)に行われる福島原発損害賠償請求千葉訴訟第一陣控訴審第4回口頭弁論のお知らせです。
※福島原発損害賠償請求千葉訴訟…なのはな生協ではこの裁判に注目し、福島原発事故を風化させないため、福島の現状を知り支援するために傍聴を続けています。
○集団訴訟第一陣これまでの裁判の経緯
福島原発千葉訴訟第一陣(控訴審)は,福島第一原発事故によって千葉県に避難された17世帯43名の方々が、国と東京電力に対 して損害賠償責任を求めている裁判です。
平成29年9月22日,千葉地方裁判所民事第3部は,国の責任を否定する判決を言い渡しました。
その理由ですが、
①国は福島第一原発の敷地高さを超える津波を予見することはできた,
②しかし、津波が襲来するとの知見の精度・確度は必ずしも高いものではなく,国にも規制権限を行使する裁量があり,直ちに規制権限を行使すべきとまでは言えない,
③(補足的に)仮に結果回避措置が実施されたとしても,事故を回避することが可能であったとは認めるに足りない、というものでした。
しかし,群馬,福島,京都,東京の各地裁判決では,いずれも国の責任が認められており,もはや国の責任を認める流れは動かし難いものとなっています。
一方、千葉地裁は,東京電力に対して,中間指針等の賠償基準を上回る賠償を認め,そして、弁護団が求めていたふるさと喪失慰謝料も(名称はともかくとして)認めた上で,これらの賠償等を命じました。
しかし,認定した損害額は,原発被害者の被害実態に即した十分なものとは言い難いものです。
現在,福島原発千葉訴訟第一陣の審理は,千葉地裁から,東京高等裁判所第22民事部へ移りました。
控訴審第 2 回裁判では,裁判 長が交代しました。
控訴審では,原発被害者の方々が受けた現実の被害の大きさについて,東京高等裁判所の裁判官にも十分理解していただけるよう,さらなる主張,立証を行い、慰謝料の増額とともに,必ず国の責任を認めさせ,被害の完全回復に向けて実態に即した全面的な賠償を実現させたいと考えます。
○今後の裁判の日程
控訴審第5回口頭弁論期日 2019年10月11日(金)
※正式に裁判所が指定したわけではないため、あくまで「予定」となります。また、開始時間は未定です。