2月17日、18日の日程で、なのはな生協役職員研修の目的で福島県を訪問しました。
テーマは「原発事故を風化させない」という事で、二本松市の会場に到着後、講演会を行いました。
加瀬理事長からは、なのはな生協の基本理念である「食の安全と命とくらしを守る」を維持してきた中での様々な食の問題についての解説や、これから私たちが私たちの生活を守るためにしっかりと考えて行かなければならない事柄についてのお話がありました。
浪江町商工会会長の原田氏からは国が進める帰還事業について現状をお話しいただきました。町民の帰還率は避難指示解除から1年たった今も2~3%、特に商業関連の帰還は進んでおらず、「復興」には程遠い状況がお話から伝わってきました。
原発被害者「相双の会」会長國分氏からは、国や東京電力に対して住民たちから上がる声、住民たちの願いをお話しいただきました。ふる里を奪われてしまった住民たちが「100年賠償」を求めるのは当然、それだけ重大な大参事、大変な悲劇であり、国、東京電力の責任は重いとお話されました。
二本松市の「ふくしま東和有機農業研究会」の佐藤氏、本多氏、菅野氏の3人には
農業を営む立場から、依然続く風評被害や、
土壌研究の視点で視察に訪れたチェルノブイリで目にした現実、
国と東京電力を相手取った「生業訴訟」の経緯などをお話しいただきました。
郡山市の梅の木保育園園長秋元氏からは原発事故後7年経過した保育園の状況、こどもたちの様子、保護者たちの思いなど、原発事故前に戻りつつある日常の中で垣間見える保護者やこどもたちが抱える「不安」についてお話していただきました。
原発事故から7年経過し、今では原発事故関連の報道を目にすることがほとんどない中、現地の方々からお話しいただく現状に触れ、参加者は皆聞き入っていました。