2月20日、21日の日程で、福島県郡山市にてなのはな生協役職員研修会を行いました。

第一部は、河田昌東(かわた まさはる)氏から 食品表示とGM(遺伝子組み換え)作物、TPP をテーマにお話しいただきました。
河田氏は、1990年からチェルノブイリ事故被災者への支援活動に取り組み、現在は被災地福島の支援を続けていらっしゃいます。
遺伝子組み換え食品を考える中部の会代表であり、専攻は分子生物学です。

専門家の立場から、私たちに分かりやすい言葉で、2015年4月に施行された「食品表示法」の裏側や、TPP発効となった後、食の安全はどのようになっていくと考えられるかなどをお話ししていただきました。GM作物のお話では、思わず背筋が寒くなるような感覚を覚えました。

 

第二部の最初は、福島県浪江町商工会会長であり、まちづくりNPO新町なみえ理事の原田雄一氏から、原発事故の被害と現在の状況、避難先での暮らし、浪江町復興に向けての活動の報告などがありました。

 

次にお話いただいたのは、なのはな生協福島子ども支援活動で、野菜をお届けしている「梅の木保育園」の秋元園長先生です。原発事故から5年、現在の園児たちの状況と、園長先生が見てきた園児たちの変化について語っていただきました。

 

最後は、飯館村で農業を営んでおられましたが、現在は福島市で花の栽培を行っていらっしゃる高橋日出夫氏にお話しいただきました。

ふる里への帰還が進んでいない現状、避難者の中でも、様々な意見があり、分断がある現実など、震災からの日々と帰還への想いをお話しいただきました。

 

翌日は、双葉郡楢葉町にある宝鏡寺へ伺い、早川篤雄住職にお話をお伺いしました。

早川住職は「福島原発避難者損害賠償請求訴訟」原告団長をなさっています。

避難指示が解除された楢葉町の現状、町民たちのやり場のない怒り、矛盾だらけの国策などについて話してくださいました。

 

途中通過した国道6号線、通行規制は解除されていますが、帰還困難区域14キロの区間を通行できるのは自動車のみ。曲がる事も止まる事もできません。

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道路の両側には無数のバリケード。抜け殻の街並みが続いていました。

美しい山並みの下には除染物を入れた無数のフレコンバックが景色の一部と化していました。

 

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