なのはな生協

 

社会的養護のこどものくらしと自立を考えるシンポジウム2018幕張会場

 

9月30日(日)、社会的養護のこどものくらしと自立を考えるシンポジウムが、幕張メッセの国際会議場で行われました。

台風の接近で開催が危ぶまれましたが、無事終えることができました。

はじめに、こども・若者未来基金運営委員長の宮本みち子さんから、この基金ができたいきさつなどの話があり、「様々な理由で親を頼れない子どもが未来をふさがれている。公的支援だけでなく民間の力でも支えたい」と話されました。

次に、生活クラブの片桐専務より、基金制度の説明と2017年度の報告がありました。

そして、講師の村木厚子さん(津田塾大学客員教授・元厚生労働事務次官)から「すべての子どものために」という内容でお話を伺いました。

村木さんのお話は、冤罪で大阪拘置所に勾留されていた際に、テレビで流れる子ども虐待のニュースに心を痛めていたことに始まりました。

そして、政府のデータや本の言葉などを取り上げながら、少子化の現状、結婚や出産を取り巻く状況が厳しくなっていること、児童虐待について、子どもの貧困について、社会的養護の手からもれる子ども(ホームレス等)に必要なもの、などをお話しいただきました。

所得格差の拡大が国の経済的成長にも関係してくるため、社会保障の充実が必要であること、しかし、「親や政府の責任」だけでは今の子どもたちは救えないこと、「誰もが簡単に始められる支援として、まずは『こども・若者未来基金』のような金銭的支援のご協力をお願いしたい」と強く訴えられました。

村木さんがお話の中で引用された「おぼれている人間に『ワラをつかむな!』と説教してどうする。必要なのは、つかまっても良いブイを投げること」という言葉に象徴されるように、現在、社会的養護が必要な子どもと、その伴走者への支援が必要です。

なのはな生協でも『こども・若者未来基金』の募金を募集いたしますので、組合員の皆様のご協力をお願いいたします。