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相双の会 会報92号

相双の会 会報92号

原発事故被害者「相双の会」会報92号が届きましたので、転載します。

私が理事長を務めている NPO 法人「ふくしま支援・人と文化ネットワーク」の活動の一端をご紹介。
8年前から保養や年に一度の都内講演、福島ツアーを実施しています。
また こちらから出向いて文化を楽しんでもらう「文化出前公演」も好評で今まで影絵、ダンスなどをお届けし、一昨年からは会津出身の歌手若狭さちさんがご出演。

昨秋いわき市内の保育所等4カ所を訪問しました。
好間保育所は台風 19 号 で近くの川が氾濫して1メートルも床上浸水。
浸水の跡がまだ残っていた教室で園児たちや先生方がさちさんの見事な民謡に聞き入り盆踊りのフリに大はしゃぎし「また来てね~」とハイタッチ。
他の保育所も同様に心からに楽しんでもらいました。

大地震、津波、原発事故、そして30人が犠牲になった台風 19 号。
次々と 故郷福島県を襲う人災や天災にため息をつきながらも、ハイタッチした園児たちの笑顔と手の感触を思い出すたびに、あの子らの為にもふんばるぞ~と自分に言い聞かせています。

皆様、今年も呆れ果てても諦めないで参りましょう。

 

「聖火」出発点近くで 70.2μSv/H

東京オリンピックの聖火リレーのスタート地点となる、
福島県の「J ヴィレッジ」の近くで、12 月 4 日の 19 時 30 分に、周辺より高い放射線量が測定され、 再び除染が行われていた。
地表から1センチの高さでは、1時間当たり 70.2 マ イクロシーベルトだったと、報道された。
放射能汚染によるホット・スポットは、 見つけようと思って見つけられるものではない。
なぜなら人間の五感では見つけることができないからである。

聖火リレーの出発地点がなぜ福島なのか、「原発は終息している。ブロックされている」と宣伝したいためだろうか?
そうであるとしたら、余りにも馬鹿にしたことであると、言わざるを得ない。

 

排気塔解体も高濃度汚染水処理も見通しは?

また福島第一原発の排気筒解体を行っているが、トラブルが続き年度内完了予定を来年度とした。

これまで、作業員が 110 メートルの頂上付近に上り、人力で筒を切断する最終手段がとられた。
作業員の被ばく線量が 520μ Svだったそうである。
常識的に見ても筒の下になるほど放射線量が高くなるから、これからが最も危険である。

高濃度汚染水が事故で炉心溶融した 核燃料の冷却で生じ、建屋下にたまっている溶融燃料に触れるなどしており、放射性物質濃度はおおむね1リットル当たり 1000 万ベクレルと井戸でくみ上げた地下水の1万倍程度にあたる。
東電は地下水の放射性物質濃度に大きな変動はないとした上で、漏えいの可能性は否定できないとしている。

「収束」強弁のためのオリンピック?

そんな中で、聖火リレー出発地とは何を考えているのか、それでも収束したと嘘の宣伝をしたいのか、「汚染水はアンダーコントロールされている」と、安倍首相が、出まかせを世界に向けて口にしてから、いくらもたたないうちに、海洋放出の検討をはじめて、世界中から顰蹙をかっている。
またまた世界的な嘘をつくのだろうか。
そもそもオリンピック開催が、なぜ日本だったのかである。

411人に一人の子どもの甲状腺がん

福島原発事故が終息どころか、最終処分場もなく、避難解除は年1ミリSv以内 が、世界的常識であるにもかかわらず、 20 ミリシーベルトに勝手に決めて、避難解除を強引に強制してきた。
甲状腺がんが多発している。
経過観察後に甲状腺がんになった福島の子供は、411人に一人と言われているから、異常事態と言っても過言でない。
本来は 100万人に一人か 二人と言われている。
つまり、福島の子供の甲状腺がんは、全国の数十倍と言われている。
それでも県や国は「過剰な検査の結果」であると結論つけている。
なぜそれまで隠すのか、国民、地域住民 の命と健康など、心の片隅にも置いていないからではないか、少しでも片隅にあるとするならば、福島の原発事故の教訓から再稼働など考えられない、あり得ないはずだ。

 

台風被害のたびに放射線濃度上昇

放射線被ばくについて、たやすく「風評被害」と言えるのかと考えてしまう。
つまり、事故から8年9ヶ月過ぎたが、 放射性物質が消えた訳ではない。
自然の キノコ、山菜は事故以前の何十倍、何百倍、何万倍もの放射線量になっている。
近隣県でも汚染されているのだから、 「風評被害」ではなく、「実害」であろう。
また昨年10月の19号台風で福島県は大被害にあった。
川は氾濫、決壊となり、 高濃度に汚染された山林の土砂が崩れて道路、農地、住宅へと流れ出した。

獨協医科大学・木村真三准教授は、放射性セシウムを含む土砂が、大量の雨で 河川の下流域に流れて汚染が拡散したとみて、農地、宅地の放射土砂を測定した。
すると、低いところで 2000 Bq、高い所では 5000 Bq以上もあった。
これから同じような災害が起きるたびに流れ出てくることは明らかであるから、その都度農地、宅地の放射線量を測定し、食べ物は食べる前に測定するといった、放射能への警戒を怠ってはいけない、と警告している。

「風評被害」だと言って、放射能被害を隠してはならない。
明らかにして報告しあうことこそ信頼関係ができるのではないでしょうか。
今後は、私たち自身が、きめ細かく調査をして、提供していかなければならないと考える。

 

除染土壌再利用、どこまで住民・国民を馬鹿にするのか

除染で出た土の安全性に問題がないから公共事業、農地として再生利用しようとする動きが、国土交通省や県によって進められている。
国は「20 Sv/年以下は避難解除、8,000Bq/kg 以下の廃棄物の処理については、周辺住民や廃棄物の処理を行う作業者が受ける追加線量が 1mSv/年を超えないと評価されており、十分に安全を確保することができ、通常の処理方法で技術的に安全に処理することが可能である。」としたのである。

こうして県内各地で除染土再利用が企てられた。
南相馬小高区の常磐道4車 線化とインターチェンジ工事に、除染で出た土壌を使おうともくろみ、地元住民から猛反対をされ暗礁に乗り上げている。
インターチェンジは住民からの要望でもあったが、除染土壌を利用するなら建設を認める。
放射能は人体に影響を及ぼす危険があるからこそ、莫大な経費をかけて除染が進められたでのではないか、そして仮置き場3年、中間貯蔵施設 30年、その後は県外の最終処分場という、除染土の扱いのシナリオで住民を納得させた。
それを今になって除染土は安全だからと、地元で再利用するのはおかしい。
どこまで住民に嘘をつき、馬鹿にするのか許されることではない。

福島県内で除染土再利用ができたとなれば、最終処分場は受け入れる所がなく、中間貯蔵施設には入り切れない、全国の公共事業に除染土を拡散し処理しようとしているのである。

今年は 3 月 12 日に仙台高裁判決

「自主避難」を含めた避難者・被害者 が「故郷喪失」などへの損害賠償を求める裁判には、一万人以上の方々が立ち上がりました。
生活再建のためだけではありません。
裁判で原発事故の結果を検証し、国と東電の責任をあきらかにすることは、原発再稼働をやめ、一刻も早い廃炉をさせることに連なります。
子孫、後世のために原発事故とは、放射能公害とは、生物にどんな影響があるのか引き継いでいくことが最も重要です。
また、放射能被ばくは数十年経過後出現するものです。
つまり、挽発性障害である。挽発障害は線量が低くても生じると言われています。
放射線は目に見えず、 においもない、人間が五感で感じることができません。
測定することによってはじめてわかる。

原発事故関連の各地方裁判所の判決の多くは、福島第 1 原発事故での国ないし東電の責任の大半はみとめているが、 損害賠償は質と量の両面においてきわめて不十分で、加害者を擁護するような判決ばかりです。
権威への服従ではなく、 真っ当な判決であってほしいと願っています。

原告の方々が、本人尋問で訴えてきた 内容のごく一部ですが、私たちの「相双の会会報」で紹介してきた。
原告の訴えを皆さんの手でもっと多くの方に知らせしていただければと願っています。
私たちの「原発避難者訴訟」裁判は多くの訴訟のなかで、2020年3月12日に最初の高裁判決となります。
期待もありますが不安もあります。
どうかみなさんのご支援をお願いします。

ご意見のお願い
是非ご投稿をいただき「声」として会報に載せたいと考えています。
匿名でもけっこうです。

◇電話 090(2364)3613
◇メール(國分)kokubunpisu@gmail.com

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