なのはな生協
函館市に応援メッセージを
大間原発の建設に反対します
11月13日に自治体でありながら国と電源開発株式会社に建設差止請求の訴訟を起こした函館市に対して組合員の皆様からいただいた応援メッセージを届けに函館市役所へ行ってまいりました。
当日、訴訟の責任者である三原参事に面会し、メッセージを手渡した後、函館市の現状を話していただきました。
加瀬理事長からは、なのはな生協のこれまでの取り組み、メッセージの目的、「原発事故を繰り返さないために、訴訟の勝利を勝ち取ってほしい」と函館市にエールを送りました。
全市一丸となっての反対
市議会全会一致のため「反原発」「脱原発」などの原発政策に特定の立場をとらず建設中や計画中の原発は無期限で凍結を求めるものにしました。商工会では、観光都市である函館市は、安全な町であること必須条件になり、一方漁業関係者は環境が破壊されることが怖いと訴訟に協力をしていると聞きました。また市民の大半も訴訟に賛成しているようですとの言葉。「裁判で大変なことは、何ですか?」と聞くと「裁判の長期化とともに市民の関心が薄れていくのが怖い」と…。函館の裁判ももちろんですが、福島の原発事故も風化させないことも益々重要になってきていると考えます。
きれいな環境を次世代に伝えるために
次に函館市に先立ち市民が提訴した2010年7月「大間原発建設差止訴訟」の原告である「大間原発訴訟の会」の代表竹田とし子さんと副代表の中森司さんを訪問し、裁判の状況を聞きました。
「裁判では毎回、原告団の2,3人ずつ傍聴人にもわかるように思いを陳述するようにしているが現在、裁判所が認めてくれないことが多い。それが方針になっている気がする。電力会社と国は3・11で何を学んだんでしょうか?あの事故があったのに、まだ建設したいと思う感覚が理解できない。私達は建設を止めるまで闘い続ける」と力強い言葉。
「大間原発、大間違い」
東日本大震災前に提訴した「大間原発訴訟の会」の裁判。3.11以降裁判所の雰囲気が変わったと担当弁護士の森越氏は言う。回数も14回を越えた。「電気が足りているのに原発を建設する必要があるのか。そもそも大間原発の目的は発電だけではなく、使用済み燃料を再処理して生じるプルトニウムを消費することが第一の目的である。核燃料サイクルを推進するための原発です。MOX燃料はプルトニウムとウランで出来たもので、ウラン燃料より危険性が高い。過酷事故が起これば福島以上の被害がでることは間違いない」と森越弁護士。
当日、電源開発が函館市役所に大間原発の工事の状況と2021年稼働予定を目指している事を伝えに来るというので市役所前に集合し、「大間原発訴訟の会」の人達と一緒にデモ活動し、「大間原発大間違い」「大間原発NO」と大きな声で叫びました。
原発のない社会を目指して
大間原発から30キロ圏内に入るため、地域防災計画や避難計画が義務付けられている函館市。三原参事は「実際に避難する道は国道5号線しかなく27万人の市民が一斉に避難することは不可能に近い」と言う。
次の日、国道5号線を北上、2車線が1車線になったりするのを繰り返し、大沼公園近くでは完全に1車線になる。渋滞し身動きが取れなくなるのは簡単に想像できる。市民の安全を守るために提訴した函館市の決断に敬意を表すとともに裁判を注視していきたいと考えています。
函館市大森浜から津軽海峡を隔て大間を望む
なのはな生協では、「食とくらしの安全」を守るためには原発はいらないと発信し続け、福島原発事故を風化させず、原発の建設、再稼働、輸出をさせないよう、これからも様々な活動を継続して行きます。
今回、メッセージを寄せていただきました組合員の皆様には深く感謝申し上げます。