10月8日、千葉県内の被爆者らでつくる千葉県原爆被爆者友愛会などが主催する第42回千葉県原爆死没者慰霊式典が千葉市中央区の千葉県文化会館にて行われました。
千葉県原爆被爆者友愛会の支援団体として なのはな生活協同組合も参列いたしました。
なのはな生活協同組合山城理事による「平和のメッセージ」で平和への誓いを新たにいたしました。
千葉県原爆死没者慰霊式典 平和のメッセージ
ご遺族をはじめ、ご参列のみなさま、そして原爆により命を奪われた方々に深く追悼の意を表します。
そして、今なお被爆の後遺症に苦しまれている方々に、心からお見舞いを申し上げます。
今から75年前の8月6日、人類史上初めてとされる原子爆弾が広島へ、そして9日には長崎へ投下されました。
原爆は瞬時に町を破壊し、そこに住む一般市民は阿鼻叫喚の様相を呈しました。
その年の12月迄に、少なくとも広島では14万人が、長崎では7万3千人が亡くなりました。
壊滅的なダメージを与えた非人道的な兵器は、多くの犠牲者を生み出しただけではなく、生存者、被爆二世・三世にも影響を及ぼし、筆舌に尽くしがたい苦しみを与えています。
私たち なのはな生協は、創立当初より「人の命と暮らしを守る」を基本理念とし、平和の大切さ、命の尊さを訴え活動しています。
皆様ご承知の通り、日本が世界に誇る日本国憲法は、戦争放棄を明記し、全世界の恒久平和を目指す平和憲法です。
しかし、依然として世界各地で紛争や戦争が絶えることはありません。
私たちは 「戦争と核兵器のない世界をつくること」を願い、2004年より組合員と共に広島・長崎の病院・施設等を訪問し、被爆体験を伺っています。
訪問の際には、組合員が追悼と平和の願いを込めて折った千羽鶴をお届けしています。
私たち戦争未経験者にとって、戦争の悲惨さ・平和の大切さを考える大変貴重な機会となっております。
今年は新型コロナウイルス感染拡大により訪問を中止致しましたが、これまで同様、千羽鶴を広島・長崎の4施設へ送らせていただきました。
昨年、広島の病院・施設を訪問した高校生の感想をご紹介させていただきます。
被爆された方の体験談や平和記念資料館から一番強く感じたことは、被爆者の方々は後世に戦争の悲惨さを語り継がなくてはいけないという
使命感を、強く持っているということです。
戦後74年となる今、当時の記憶を語ることのできる人は少なくなっています。
それに伴い、私のような若い世代の戦争や原爆への関心が薄れている気もします。
しかし、私は、被害に遭われた方の思いを、この機会を通して感じ取ることができました。
戦争のことを語り継いで欲しいと頼まれ、私は強い責任を感じました。
今度は、自分がその思いを受け継いでいかなければと思います。
一人ひとりの尊い命が尊重され 戦争のない平和な日本が続くよう、これから努力していきたいと思います。
現地を訪問した高校生は、被爆された方の想いを真摯に受けとめ、このように述べています。
子どもたちへ、未来へつなぐこと、私たちの活動がその一助になります事を切に願います。
一方で、日本は「核兵器禁止条約」の署名・批准をしておりません。
核兵器国と同盟関係にある日本、そのことが、条約に賛同することを妨げているのでしょうか。
核兵器・戦争に至っては、二度と同じ悲劇を繰り返すことは許されません。
私たちは核兵器の全面禁止と根絶を目指し、平和な未来の実現に向けて皆様と共に一歩一歩進むことをお約束し、なのはな生協の平和への誓いと
させていただきます。
なのはな生活協同組合
理事 山城