福島の子どもに安全な野菜を届ける活動

「あ~、サンタさんだ」「トナカイさんも」

≪なごみ保育園にて≫
12月25日、福島県郡山市「なごみ保育園」と「梅の木保育園」に、なのはなサンタクロースがトナカイと共に、今回は大倉さんのりんごとクリスマスのお菓子を届けて参りました。なごみ保育園にて
はじめは、なごみ保育園。「あー、サンタさんだ!」「トナカイさんもいる!!」園庭で遊んでいた子ども達が柵越しに、車から降りた私達のところに駆け寄って来てくれました。園庭には、放射線の空間線量が計測できるモニタリングポストが設置されています。数値は0.17μSv/h。なごみ保育園では、東京電力福島第一原発事故以来4回の除染をし、現在では保護者の了解を得て、外遊びの時間を制限することなく開始しています。
訪問した日には、26人の子ども達(通常保育のお子さん17人、学童のお子さん7人、県外に越してしまったけれど遊びに来ていたお子さん2人)がいました。暖かい陽射しが差し込む広いお部屋で、半袖で元気に走りまわり遊びます。
サンタクロースから一人ひとりにプレゼントが渡され、歓声があがります。遠藤園長先生より「現状は変わらないのに、世間では忘れ去られている。なのはな生協の皆さんは、事故から2年が経とうとしているのに私達に支援を続けて下さっている。子ども達も親御さんも私達も本当に感謝しています」と、皆さんから寄せられたお礼のメッセージカードのプレゼントをいただきました。
遠藤園長先生のお話しでは、外遊びをさせているからとなごみ保育園を選んでくれる保護者もいることや市役所からは「本当に外遊びをさせているのですか」と問い合わせがくることなども伺いました。
≪梅の木保育園にて≫梅の木保育園にて
梅の木保育園では、お昼直前でもありお子さん達は96人全てが室内に。窓ガラスに張り付いて、歓声をあげサンタクロースとトナカイを興味津々に見ています。ホールに入り、子ども達からは次々に質問が飛び交います。ひとり一人にクリスマスプレゼント。そして、いつも頑張っている先生方にも。子ども達と先生から、手話を交えた歌のプレゼントをいただき、あたたかい気持ちになりました。
秋元園長先生からは、市の指導で外遊びは3歳未満は15分、3歳以上は30分以内と言ってもあっという間で、0歳から1歳はほとんど外には出さない。小さい子どもが15人いれば4人は外には出さないで欲しいという親御さんの意向により内遊び。柵につかまって外にいるお友達を見ているがあきらめているという話に切なくなりました。

「福島を孤立させない」と約束
どちらの保育園でも、健やかでかわいい笑顔の子ども達と触れ合うことができました。そして、その子ども達をバランスの良い食事と保育で心身共にしっかりと支え頑張っている先生や親御さん達がいます。先生が「みんな、なのはなさん知ってる?」と聞くと、子ども達から「いつも、たべてる!」「おいしい野菜や果物をおくってくれる」とすぐさま声があがり、「本当にみんなペロリと良く食べます。毎週いただきいつも感謝しています」とのお言葉に、組合員の皆さんや生産者の方々の気持ちが伝わり、野菜を届ける活動が役立っていることを実感しました。
これからも福島で暮らす方々を孤立させないと、遠い千葉からでも、福島の方々に想い心を寄せ応援している人がいることを忘れないで欲しいと伝えて参りました。
東日本大震災、そして東京電力福島第1原発事故から2年が経とうとしていますが、未だ収束してはいません。福島の方々は放射能被害の不安に悩みながら暮らしています。これからも、子ども達や子ども達を護る親御さんや先生方が少しでも安心して生活できるよう、安全な野菜を届ける活動を続けていきたいと想います。引き続き、組合員の皆様のご協力をお願い致します。
<副理事長 勝俣>

「福島の子どもに安全な野菜を」届ける活動
募金方法
・注文用紙(OCR用紙)の企画欄に 「000888」と口数をご記入ください。
・1口 100円で何口でも結構です。

なごみ保育園の保護者からのメッセージ
「感謝を忘れずこの地で頑張る」保護者からのメッセージ
「なのはなさんからだよー」と、小さな手にかかえてレタスやキャベツやキュウリなどを満面の笑みで持ってくる姿は、今年定番の姿となりました。園で食べきれない分は、おすそ分けをしていただきました。
作っている人の顔がわかるよう地元の食を、安全な食を、と考え子育てをしている我が家(福島県民)にとって原発事故は今までの考えを180度変えていかなければならないものでした。そのような中、なのはなさんからのご好意は大変ありがたい嬉しいものでした。遠くではありますが、「なのはなさん」と言うだけで、子どもが「おいしい野菜、届けてくれるんだよねー」と。安心して食べられるという母親の気持ちが、しっかりと子どもに伝わっております。
食の問題も外遊びの問題もまだまだ安心には結びつかない現状ですが、なのはなさんをはじめ応援してくださるたくさんの方々への感謝の気持ちは忘れず、この地で頑張っていこうと思っています。ありがとうございました。<匠くんのお母さん>

「たくさんの気持ちありがとうございます」
福島・わたしたちのことを、心にとめてくださってありがとうございます。プレゼント
3.11からずいぶんと日がたってきている中、今もこうして気にかけてくださること感謝しています。原発の事故から生活の全てが変わってしまいました。たくさんの友人が県外に越して行きました。こうして福島で子育てをしている事にものすごい罪悪感を感じながらいます。誰もそんな事を言ってなくても「福島で子供を育てるなんて親の都合を優先させている」と思われているようで..。もしもこの先、子供たちの健康面で何かあれば、私達は何とこの子達に謝ればいいのだろう..。と、考えては涙しています。こうして月日が流れても、まだ答えがみつからないでいます。草がぼうぼうに生えた畑をながめながら、毎日同じことを考えています。たくさんのお気持ちをありがとうございました。
<蒼之介くんのお母さん>

「人に優しい大人になると思います」
いつも子ども達に美味しいお野菜や果物をいただき、本当にありがとうございます。
大震災から1年9か月。なんとなく世間から忘れ去られはじめた震災や原発事故。その中にありながら、福島のなごみ保育園の子ども達を忘れず優しいお心づかいをいただき感謝でいっぱいです。私の子どもは、4歳4か月で震災に遭いました。今、6歳1か月。保育園のお友達と元気に外遊びを楽しみ、日々少しずつ成長しています。将来、人に優しく、相手の気持ちを考えることのできる大人になって欲しいと思っています。たぶん、なってくれると思います。なぜなら、なのはな生協さんをはじめ、多くの方々に愛情をいただいているから。<志陽くんのお母さん>