今年は菜の花がいっぱい

「大変です…今年は、からし菜刈りの申込み者がいっぱいいますよ」という商品担当者の声で、人数を確認すると締切り前なのに、20人を超えていた。私が担当者となり、今年で2回目。昨年はというと参加者は10人。生協のワゴン車2台でもラクラク。「今年もそのくらいかな」とたかをくくっていると、20人を超えた。うれしい悲鳴を上げるとともに、あわててマイクロバスをチャーター、バス1台で足りるかなと思っているところ、さらに人数が増え生協のワゴン車を1台出すことに…

前々日、用意は万全。後は当日を待つばかりと思っていたところ、天気を調べると雨マーク。「雨が降ったら、キャンセルが出るだろうな。どうか天気がもつよう」にと祈るしかない。
前日の夜、調べてみると気温は低いが天気はなんとかもちそうとのこと。ホッと胸をなでおろす。子どもが「どうしてからし菜を刈るの?」と聞くので「堤防のからし菜の根をミミズが食べに来て、またそのミミズを食べにモグラがやってくる。モグラの空けた穴が堤防を決壊させるかもしれないので、からし菜を刈るんだよ」と答えに「それはチリが積もれば山となるということね」というカミさんの奇妙な例えに「違うよ。風が吹けば桶屋が儲かるだよ」と切り返すと子どもが「単なる食物連鎖じゃないの」とツッコミ。かみ合わない家族の会話もソコソコに明日朝が早いのでいつもより早くに就寝。

当日、8時10分前に西船橋駅へ、天気が悪く気温が低い。「キャンセルが出るかな」との思いが頭をよぎるが、バスが来ていたので運転手さんと行程の打ち合わせ。生協陣営は8時に集結。簡単な打合せをすまし、組合員さんを迎える。8時15分まだバスには空席が目立つ、全員くればバスがいっぱいになるはず。キャンセルの電話は入っていない。駅に走り電車を確認すると8時24分~28分に到着する電車が多い、心配だが、多分この電車で来るのだろうと予想。25分くらいになると集まり出してきた。「良かった」30分は無理だったが、何とか無事出発。総勢30名のからし菜刈りのはじまりです。

行きのバスの中、牛乳の学習会さながら、牛乳の違いを説明。「みんなの牛乳」のこだわりと美味しい訳が分かっていただけたと思います。組合員さんの中で「食べられるからし菜を刈ると思っていた」という声がありました。「シマッタ!チラシに書いていなかったのか」と心の中で反省。「来年は載せよう」と誓う。近くの道の駅で自家用車組と無事合流。いよいよ会場へ

会場に着くと東毛酪農の木村さんからからし菜刈りのやり方と意義を説明。「さすがにウマイ」と感心した。予定を聞くと1時20分終了と言う。「聞き間違いなのかな。去年はたしか12時20分くらいだったはず」恐る恐る聞くと「今年はからし菜が例年より多いので時間を取りました。協力をお願いします」言われてみれば、たしかに去年より多い、堤防をみれば去年は黄色がまばらだったが、今年は菜の花がいっぱい、そしてなのはなの組合員もいっぱいです。協力して下さいと言われれば、やるのが男とイザ堤防へ。

2回目なのでコツは掴んでいるとばかりに鎌を片手にからし菜刈りを…「抜けない!今年のからし菜は手強い」抜いてみると根が大きい。かなりの重労働である。少し肌寒かったが、からし菜刈りにはベストの気候に思えるようになった。回りの組合員さん達をみると子ども達が「カエルがいた」「バッタがいた」「大根みたいなからし菜が抜けた」と大声で叫んでいる。「よし、よしそれなりに楽しんでいるな~」と心の中で軽いガッツポーズ。今年は菜の花がいっぱい、そしてなのはなの組合員もいっぱい

「草取りは無心になれる」と誰かが言っていたが確かにその通りだと思う。堤防の下から上に向かって刈っていく。回りの人と協力して、刈り残しのないように刈っていく。黄色い斜面が茶色の斜面に早変わり。茶色になれば、黄色い斜面に移動。他団体を含めると400人ほどの人数です。どんどん黄色い斜面が減っていきます。時計をみれば12時半、人間は疲れたり、腹が減ってくると無口になるようで、皆さん黙々とからし菜を刈っています。その時、神の声と思えるように「その黄色い区画が最後になります。皆さんがんばりましょう」という声。ラストスパートで予定時間前に終了。

組合員の皆さんから協力して頂いたタオルを生産者の方に贈り、搾乳、堤防の滑り台など各自、自由時間を過ごし、帰路に着きました。帰りのバスの中、からし菜刈りの疲れから寝ている人も多くいました。「今回のからし菜刈りは、良かったのかな」と自問自答していると、子どもの一人が言いました「何だか遠足みたいだね」と、遠足は子どもにとっては楽しく思い出に残るもの。このからし菜刈りで体験したことも思い出に残るだろうとポジティブ考えることにしました。からし菜刈りを無事終えたことを報告します。